「筬 おさ」 は、経糸の幅を維持し、本数の多い経糸の配置を正確に維持するものである。そして筬柄にセットされ、緯糸を打ち込む時の最前線である。単純でありながら、精密でしっかりした仕掛けが必要な道具だ。下の写真は北岡さんのところの筬である。
北岡絹筬店当主は16代目北岡高一氏であったが亡くなられて久しい。北岡絹筬店はなくなってしまった。北岡さんの筬もなくなった。北岡さんの筬も美しかった。そして、どこのものよりも丈夫な筬だった。
北岡さんの着尺用筬 幅は鯨尺で1尺5分~1尺1寸幅
これは昔の筬を直したもの 現役です |
いろいろの筬の羽数の違い |
巻き取りようの筬 (説明は省く) |
筬の保管箪笥 |
一番手前の筬は帯ようの幅、その次が1尺5寸幅(鯨)の中幅筬、真ん中が着尺幅 筬(1尺1寸)、奥が大幅2尺2寸幅の筬 ・・・というふうに使い道によっていろいろな幅がある。 作者はなくなられても筬は残る。 |
時期はわからないが、いまだ新しい北岡さんの筬 |
染織の作業の中で
返信削除わたしが一番難しいと思うのは
帯の筬羽の選び方です。
組織、経糸と緯糸の太さや糸質、風合い・・・
たくさんの要素から出来上がりを想像して
選ばないといけない。
どんなに素敵な筬を持っていても
最後は使う人のセンス次第ですね。