「たたり」とは面白い名称だ。「祟り」とは関係はないだろうが・・・まあ、民俗学的なことはさておいて。棒が立っているので「たたり」、簡単明瞭でよろしい。いたって単純なもの、古い時代からあったのだろう。このいたって単純明快な道具が、案外に賢いのである。材は土台、たち棒とも松材で作られている。画像のように1本と2本の二つの組み合わせである。たち棒は上部がややしぼられている。これが使い勝手を良くしているコツなのである。
この使い道の一つは、経糸の縞割りのときに使われる。
縞割りまえ
縞割り完成 |
次は大きくても小さくても、とけにくい糸をとくのに使うのである。かせ(輪になった)糸が回ってとけるのではなく、糸道が移動してとける。羽にかけてとけにくくなってしまった糸や大がなの糸や、ぼろ糸といわれているものも、最後にはこれを使うととけるのである。
たたりの上部には糸道がある |
こんなところが、今日の「たたり」の使いみちかな。「たたり」は、まだまだ使い勝手でどうにでもなる優れものだ。
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