2013/05/06

「薪ストーブ」

 信州で、建物の周りは窓ガラス1枚のつくりで床はセメンのだだっ広い、下仕事をする仕事場空間はとても寒い。そこで力を発揮してくれるのが、毎日ではないが仕事をするときには、このストーブがなくてはならないのだ。
 円筒で直径が43cm、高さ77cmだ。素材は承知していないが、何か配管に使われる素材だそうだ。先ず錆びない、熱で変形しない強い優れもの。近くの製材所のおじさんが数十年前に作ったストーブを見て、同じものを作ってもらった。
 ストーブの中の鉄で出来たサナが、既に熱で溶けてなくなってしまっている。暖を取ったり、染色に使う灰をとったり、少ない量の糸なら染めも出来る。もちろんヤカンの湯も沸く。

 一冬使ったストーブの後片づけに、五月の連休の一日をあてた。
今年の冬は寒かったこともあって、薪の量も多かったのだろう。ただし例年ならナラ、クヌギ、アカシヤなどの木を燃料にする。この良質の薪を燃やしていると一冬燃料として使っても、ストーブが要らなくなるまで、煙突の掃除はしなくてもすむのだ。
 
 今年は構造材の廃材やら古い針葉樹等を貰ったので、それを燃料に使った。先ず、よく燃えていても出る灰の量が多い。この灰は質的にはよくない(アルカリ分が低い、これは燃料にする材質の違いもある)。
 冬の後半はたぶん煙突が詰まって、空気の動きがよくないので燃えが悪いだろうが、面倒なのでそのまま使う。良質の薪では煙突の持ちも良いのに、今年の掃除では煙突のすすがバケツ(18L)一杯山盛りに出た。いつもはバケツの三分の一くらいだ。

 煙突の備え付け方式からゆけば、高さが足りないようだが・・・。高さ計3.4m、横3.4m、直径12cmの煙突なのだが、良い薪の時には一冬気にならずに持つのに、廃材等ではとてもそうはゆかない。
 なんでも燃えさえすれば暖を取れるというのは間違いだ。快適に使うには、それなりの知識と心配りが必要だ。長いストーブ歴ではあるが、こんなことは初めてだった。悪条件をものともせず、寒い冬がんばったストーブに感謝。
 しかし、すっかり掃除をして、すでにストーブは冬の準備が完了したのだ。 連休の一日。

これがそのストーブ ごくろうさま

左から、灰を入れるかん 火かき棒 じゅうの 火バサミとミ

皐月の空に掃除の終った煙突

バケツ一杯でたこの冬の煤



〔おりもの修行中/ランラン日記〕
このの薪ストーブの惹かれるのはシンプルなところで、何にもたよらずどっしりと存在しているのがいい。ふつうに気持ちよく使えるかは、あつかう側が状態の変化に対応できるかどうかにかかる。流行りの薪ストーブのある暮らしも雰囲気に偏った形式だけにならないよう、むかしからの知恵やコツもセットで残るといいとおもう。
 
 
 
 
 

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