巻取りとは、整経した経糸を織るために、ちきり(千切り)というものに巻き取る作業。その時に使う道具が「巻取り台」。
もちろん巻取り台がなくても、手巻きの作業で仕事はできますが、ある程度の熟練した技がないと不都合です。仕事の速さ、精度の高い仕事をするためには巻取り台があるほうが仕事は容易です。巻取り台にもいろいろあるでしょうが、今ここにあるものは京都で使われていた巻取り台で、どのような巻取り作業にも対応できるように作られた道具です。
経糸をちきりに巻いているところ |
手前から、かり筬、あやぼう、分け板 |
2つ、4つ、8つと順に分け、板の切り込みに糸を通す 張られ た経糸のテンションが均等になるよう調節され、巻取るときに孤 を描かずに巻き取ることができる |
巻取りをするときに使われる小道具
分け板 |
上/機草、下/ちきり |
仮筬とあや棒、この仮筬は優れもの実際は60羽で織る経糸の 筬羽だけれど巻取りのときは30羽の筬に通して巻く、地図で言 う縮尺なのだ・・・違うか?そして筬の片側がはずせるのであや 反しをしなくてもすむのだ、便利なのだが道具が一つ増える |
手前のハンドルを回し、機草をはさみ ながらちきりに経糸を巻き取っていく |
この巻取り台には矢倉がついていて、ここで経絣のずらしをする。 かなり精巧なずらしをすることができる。
巻取り台についた矢倉 |
矢倉に絣のずらし部品を装置したところ |
ずらし部品拡大、下は絣のずらし例 |
最後に、これも巻取り台
これは広幅の巻取り台 見えている物差しは1m尺 |
〔おりもの修行中/ランラン日記〕
ずっと前に家の台所で草木染をやってみて、自分の勘違いで失敗し本のとおり
にいかず泣きわめいたことがある。 しまった!と思ってもパニックにならず、良
しとする範囲のなかで修正していける力をつけたい。道具をきちんとあつかえ
ることはその基礎となるとおもう。
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