柿渋作りは二百十日ごろといわれている。昨年(2012)は夏場が暑かったせいか、小柿の生育がよかった。例年(いつもは二百十日過ぎ)よりは早いが、柿渋作りの作業をした。
実を潰す石台と縄輪 |
輪の中に入れた小柿の実 こうすると潰すときに外に飛び出さない |
木槌で潰す作業 |
つぶす作業は終了 |
潰した実に水を加えて撹拌 |
最初の作業と同じように、一番目より少ない水をいれ二番渋を取る。三番渋までぐらいは取れる。この一、二、三番の渋の濃度は、使用目的によって使い分ける。寒い地方では、冬季保存中に渋を凍らせてしまうと、渋の効果はなくなってしまう。
1番搾りの柿渋(7日目に搾る) |
昔から柿渋は重宝されてきた。今は、このものが持つ効果が、合成で作られてゆく。ここでの柿渋の使い道は、先ずは夏物の着物、帯などに用いる糸の染色材として使用する。それから和紙に渋を塗り重ねて渋紙を作り、筬その他の機道具の修理、補強材としても利用する。そして塗料としての使命もある。
いま、これに変わる便利なものは沢山あるが、しかし使用に楽な反面、美しさ・使用感覚・フレキシブルな強さ・・・等、柿渋の方が優れている場合もある。どちらを選ぶかは、その人が決めることだろう。
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